Hamburg Masters Series -- May 10-16 2004

1st round 2nd round 3rd round quarter final semi final

Everyone has got opinions


Hamburg, 11 May 2004
1st round
Hewitt - Bjorkman 6-0, 7-6(5)


第1セットは過去のクレーの試合の中でも最高の出来だったのでは?

「ああ。最初から試合を支配できたと思う。サーブも第1セットのほうが良くて、どのサービスゲームもしっかりキープできた。第2セットも悪くはなかったと思うんだけど、ビョルクマンのほうがすごく良くなった。第1セットがうまくいかなくて開き直っちゃった相手と戦うのは難しいものだよ。彼のファーストサーブはほんとに良くなったから、そのあとはたいへんだった」


他のサーフェスに比べると、クレーでは自分でもそれほどの成績を期待していない?

「んー、そんなことはないよ。いつ出ていっても良い試合ができると思えるだけのプレーをしていると思うし。別に調子は悪くない。ただ芝やハードに比べるとクレーは慣れるまでに時間がかかる。それは単純に小さいころからスライディングやクレーでの試合運びを覚えて育ったわけじゃないからだよ。だから他の多くの選手よりは数週間、数試合がよけいに必要かもね。とはいえ、それでも世界のトップ選手に負けないだけの成績を残してると思うけど」


ここのヘビーコンディションはどう?

「ちょっとたいへんかも。でもコートのサーフェスは良いよ。今日は天候のせいもあっただろうね。すごく寒かったから、ボールがいっそう重くなった。クレーはかなり湿ってたし、湿気も高かった。でも僕の感じでは、このコートはよく滑れる。動きの面でいえば、このコートは好きだな。ここでは前にいい成績も残したし。たぶん僕は他の選手よりこのタイプのコートが好きなんだろうね。ここのコートとコンディションは、いい面もあり悪い面もありってことかな」


次はハース戦だけど?

「タフな試合になるね。ここがドイツだからってだけじゃなく、彼はタフな相手だから。クレーは得意だし。昨日はたしかに楽だったろうけど、それにしてもいいプレーをしてた。ロディックにも勝ってるし、故障から戻ってきて自信をつけてる。彼は一流の選手だ。誰だって彼のいまのランクを額面どおりに受けとっちゃいないよ。彼はもっとずっといいプレイヤーだ。明日は楽じゃない」


フィリポーシスについてだけど、彼のいまの苦しい状況をどう思う?

「んー、わからないけど、先週ちょっと彼の試合を見たかぎり調子は良くなってると思ったよ。昨日の夜も第1セットを見たけど充分よかったじゃん。いいショットもあったし。ああいう試合は誰にとってもたいへんだよ。互いのゲームスタイルがすごく似てるから。第2セットは見なかったけど、第1セットを落としたことでちょっと自信を失っちゃったのかな。でも彼の調子はいいと思うよ。彼はいまきっかけをつかもうとしているところで、それで実戦経験を重ねてるとこなんだ。来週のデュッセルドルフはいい機会になるんじゃないか。それにもちろん芝のシーズンには期待してるだろうし」


全豪オープンがそもそもの発端なんだろうか。彼があんなに強打しているのは驚き?

「さー、どうだろう。彼とはずっとつきあいがあるけど、コート外では何も変わったことはない。まあデビスカップでちょっと参っちゃったのかも。そのあと数週間の休みもとったし。そのうち間違いなく前と同じぐらい良いプレーをするようになるよ。あとは時間の問題」


昨年から何か変えたことはある?

「ウェイトトレーニングが増えたかな。1年半前にロジャーと組んでから筋力をつけるようにしてきた。フィットネスワークを増やして。おかげで逞しくなったと思う。その効果はきっとあるはずだ。とくにクレーで。今年か、もっと先になるかはわからないけど」


君は1、2年前がピークだったという人がいるけど。それ以降なかなか優勝できないと。

(一瞬顔をしかめたのち)「人にはそれぞれの意見があるから」(微笑)


そのレベルに戻ることができると思う?

「自分では充分に良い試合をしてるつもりだ。世界のトップ選手と充分に闘える」


原文

▲TOP


I have to deal with it right through my career


Hamburg, 12 May 2004
2nd round
Hewitt - Haas 6:4, 7:5


5−1で負けていたときに挽回できると思った?

「普通ああいう状況で挽回できるとはあんまり思えないよね。あのあと僕にずいぶんチャンスが来たような気がする。第2セットはまったく彼をつかまえられなかった。もちろんファーストゲームはブレークしたんだけど。で、あとはただついていった。とにかく1ゲーム返せれば、彼はそのことを気にしはじめると思った。彼が5−3でもう一度サービスゲームをやらなければならなくなったとき、それが実際に起こったんだと思う。『取れるゲームを落としてしまった』って彼は思いはじめた。そうしたら、いつのまにか僕が挽回してた。5−4での自分のサービスゲームは危なかったけど、それを切り抜けたあとはプレーも良くなって流れを戻せた」


以前にも彼に対して同じような試合をやったね。全豪で。そのことが思い出されただろうか。こういう状況でも試合に勝てると?

「ああ、思い出したよ。ああいう状況の中で挽回しはじめていたときには心強いことさ。前にも同じ状況で同じ選手を相手に切り抜けられたってことはね。それはたぶん彼の頭にも少しあったと思う」


試合前にはどんな戦術を立てていた?

「彼のゲームがどうこうというより、自分のゲームのことを考えていた。今の段階では、これは全仏に向けてのいい準備だし、とにかくボールを打ってアンフォーストエラーを少なくすることを心がけた。トミーはきれいにウィナーを決められる選手だ。今日もところどころで信じられないようなテニスをした。ただ、ちょっとイージーなプレーをすることもある。それが彼のゲームスタイルで、そういうスタイルで全部のポイントを完璧にとるのは難しい。第一セットは僕が良いプレーをしたと思うけど、それから彼が自分の力を出しはじめた。僕はとにかくチャンスを待って、それを逃さないようにしなければならなかった」


君のゲームはどちらかというとカウンター攻撃が中心だと思うんだが、そういう戦術ではどうしても試合が長くなるから体力面で非常に厳しいんじゃないか?

「そうなんだけど、まあ最初からずっとそれでやってこなきゃならなかったわけだから。とりあえず大きくは変わんないだろうね」


原文

▲TOP


Just to get there


Hamburg, 13 May 2004
3rd round
Hewitt - Saretta 6:4, 2:6, 6:4


今日はコンディションが厳しくてたいへんだったのでは。

「ハンブルクであったかい日には出会ったことないねえ。でも第1セットと第3セットはすごく良いプレーができたし、第2セットだって部分的には良いプレーができた。だけど彼が巻き返してきたんで、第3セットで良いスタートを切ることが重要だった。最後にもまた彼は良いテニスをしてきた。5−1から5−4のあいだでね」


マラトがボールやその他のコンディションについて文句を言っていたけれど、君はどう思う?

「ローマでもモンテカルロでもここでもボールは同じものを使ってる。この手のコートで使うにはそんなに悪いボールじゃないよ。ここのコンディションはかなり重いから。ローマやモンテカルロよりはイレギュラーになることがちょっと多いかな。だけどボール自体にはとくに問題は感じない。問題はインディアンウェルズやマイアミで使われたボールと全然違うということさ。僕としてはウィンディアンウェルズやマイアミのボールのほうがイヤだったな。できればその中間があるとよかったんだけどね。もう少し誰にでも合うような。いまの2種類のボールは両極端だから」


昨日のトミー戦も同じような展開だったね。彼も第2セットで巻き返してきた。君はとても安定したプレーヤーなのに、どうしてあんなふうにときどき集中が途切れるの?

「どっちの試合でも相手ががんばってきたんだよ。とくに昨日のトミーはね。彼がとても良いプレーをしたから、第2セットの途中はどうしようもなかった。ただついていってブレークのチャンスを待つしかなかった。今日の相手のサレッタは、トミーよりずっと典型的なクレーコートプレーヤーだ。彼も途中ですっかり調子を立て直してきた。第1セットを失ったってことは、何かを変えなきゃいけないわけだから」


全仏に向けての目標は?

「まずそこに着かなきゃね」


原文

▲TOP


You can look it up


Hamburg, 14 May 2004
quarter final
Hewitt - Melzer 6:4, 6:3


メルツァーはところどころで素晴らしいプレーをするが、君は非常にうまく対処したね。

「ああ、彼はちょっと変わったプレーヤーだよね。彼とは対戦したことがなくて、プレーしてるところもほとんど見たことなかった。左利きとやるのもずいぶん久しぶりだったし。だから慣れるのに数ゲームかかった。とりあえず自分のプレーができてよかったよ。初めは彼にたくさんボールを打たせた。彼は相手にリズムを与えてくれないのでね」


いまの調子には満足してる? すっかり前の君に戻ったみたいに、とても元気よく見えるけど。

「べつに何も変わっちゃいないよ」(微笑)


クレーでの2、3年前の自分と比べて、いまの自分は何らかの意味で強くなったと思う?

「あのころ最高だったのはデビスカップでの数試合だね。でも日に日にうまくなってきたと思うし、前に比べたらいまのほうがいいね。大きな試合ではクレーでもときどきすごい試合ができたけど、いまは動きの面でも戦術の面でもいろいろ研究した。これからも世界最高のクレーコートプレーヤーたちと対戦することによって、その経験からクレーでもどんどんよくなれると思う」


ショットにパワーも出てきたし。

「そうだね、その通りだと思う。必要なときに出せるようになった。この1年半で2キロほど増えたけど、自分のゲームにとってはプラスになると思う」


今日は今大会での君の最高の試合だったとボリス・ベッカーが言ってたけど、同意する?

「うーん、まあそうかも。相手にリズムを与えてくれないという点では今日の試合はこれまでと違ったよね。ただトミー戦では、ところどころですごく良いテニスができた。トミーはまったく違うタイプのプレーヤーだけど、あれが今週最高の試合だったような気がするな」


屋根が開いてほっとした?

「屋根が開いてたほうがプレーしてて楽しいのはたしかだね。昨日はほんと凍えそうだったもの。誰にとっても、観客にとっても、そのほうが楽しいと思うよ」


フェデラーは手ごわい相手だろうか?

「もちろん。ロジャーはものすごく調子がいいし、どのサーフェスでも苦にしない。今日もカルロスを完璧に打ち負かしたし。明日はタフな試合になる。とにかくやれることをやるだけ」


彼がナンバー1だということで、いっそう気合が入る?

「いやべつに。ただ自分の調子を測るにはいい機会だね。たぶん彼はいま世界で最高のプレーヤーだし、クレーでも間違いなく最高のプレーヤーの一人だから。僕としては良い試合ができればいいし、最後に良い結果が出れば嬉しいね」


これまでの対戦成績は10戦7勝だけど、今回サーフェスは影響するだろうか?

「どうかな。どっちにとってもいちばん得意なサーフェスじゃないと思うしね。彼はサービスで楽にポイントをとろうとしてくるだろう。彼のプレーは伝統的なクレーコートゲームじゃないし、僕もそうだ。たぶんサーブとフォアハンドを使ってできるだけ攻撃的に仕掛けてくるだろうね」


ベッカーが言うには、君はしばらく優勝がないからまだ自信が戻ってきていないということだけど。

「今年もう2勝してるよ。どっからそういう話が出てくるのかわかんないな。調べりゃわかるじゃん」


原文

▲TOP


And then you can come back


Hamburg, 15 May 2004
semi final
Federer - Hewitt 6:0, 6:4


ATP「今大会のセミファイナル進出でレイトン・ヒューイットは45ポイントを獲得、チャンピオンレースで6位に上がります」


いまのロジャーの調子では対抗するのは厳しいかな? やれることはすべてやったって感じ?

「彼はとても良いプレーをした。すごく自信にあふれてる。調子もいいし、昨日モヤを完璧に打ち負かしたしね。ベースラインからのストロークもいいし、サーブもいい。アンフォーストエラーも全然しなかった。僕ももうちょっとサーブをよくして攻撃的にいければよかったんだけど、それ以外は彼が良すぎた」


コンディションがひどく重かったことも影響した?

「うーん、少しはあるかな。でもクレーでの試合はそういうもんだし、彼はいつだって厳しい相手さ。第1セットはとくにすごかったね。バックハンドもすごくいい。サーフェスが速いか遅いかに関係なく、いまのような調子のロジャーを負かすのは誰にとっても難しいよ」


全仏に向けての準備という意味では良い週だった?

「良い週だったよ。一日ごとに調子が上がっていったし、五試合も経験できたわけだから。全仏に向けてのいい準備になった。来週もデュッセルドルフで数試合できるし。あと1週間で思いどおりの調子に仕上がれば嬉しいね」


クレーでの自信はどう?

「どうだろう。今日の結果からだけでは何とも言えないね。いちばん得意なサーフェスじゃないのは確かだけど、年ごとに感触は良くなってる。それでもまだやっぱり苦手で、慣れるまでに数試合かかる。そういう意味でも今週はプラスになったよ」


今日の彼は、過去の対戦と比べて違った点があった?

「なんといってもアンフォーストエラーが格段に少なかったね。彼はつねにウィナーを狙ってくる選手だけど、前はウィナーも多い代わりにアンフォーストエラーも多かった。だけど今日はまったく穴のないテニスをしたよ。ベースラインからすんごいハードヒットでウィナーを狙いにくるのは同じだけど、いつも時々やるようなアンフォーストエラーをしなかった。 今日はクレーだったのに、それでも彼のサービスゲームにつけいる隙がなかった。なにしろファーストサーブの確率がすごく高かったからね。今日の彼のサーブはほんとに良かったよ」


この1年半ほどテニスに集中できない要素があったと言われていたけど、それはもう解決したの?

「集中できない要素って何さ? そんなもんないよ。君たちがいいかげんなこと書いてるだけでしょ」


それじゃ訴訟問題や個人的な事情で気を散らされていたってことはまったくないの?

「ないよ。個人的な事情って何さ」


たとえばキムとのつきあいとか。

「僕らもう4年半もつきあってるんだぜ。そのあいだに2年ナンバー1になった。全米とウィンブルドンの優勝者記録を確認してからまた聞きに来てよ」(いちおう顔は笑ってる)


原文(をAltaVistaで独→英に翻訳)  ←現在はもうリンク切れ 他にコピー見つからず

▲TOP